本日は、東京都千代田区麹町にて建築が進む新築マンション「ザ・パークハウス麹町レジデンス/テラス」についてレビューしていきたいと思います。
本マンションのレジデンスとテラスは別々の敷地とはなりますが、ほとんど隣接する近さです。駅からの距離は、レジデンス・テラス共に東京メトロ有楽町駅「麹町駅」より徒歩3分、東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」からはレジデンスまで徒歩4分・テラスまで徒歩5分となります。
レジデンスの方が戸数規模が大きく、間取りも単身者向けからファミリー向けまで豊富、テラスは一番大きいお部屋でも57平米の2LDKとコンパクトにまとまっています。
2022年2月上旬に同時販売開始予定、入居時期はレジデンスが2023年7月・テラスが2023年1月と、テラスの方が6ヶ月早く入居できます。
本記事の簡単なまとめ
こちらのマンションはアドレス的な価値=資産価値で日本最上位クラスにあり、かつ千代田区の素晴らしい行政を享受できる立地となっています。
特に千代田区の子育て世帯支援と教育環境は全国一だと思います。
物件自体は間取りや眺望で妥協を強いられる住戸は多いものの、資産価値の心配が少ないということは将来的な住み替えや賃貸でも強いですので、今後子どもの数が増えるかもしれない子育て世代や、最終的にどの程度の広さを求めるか分からないのでひとまず今の家族サイズにあったマンションを買っておこうと考える一次取得層にもぴったりかと思います。
都心から&駅からの距離が近いため、独身の方や共働き夫婦におすすめなのは言うまでもないところです。
それでは以下詳しく見ていきます。
まず物件概要から
✔︎レジデンス
- 所在地:東京都千代田区麹町3丁目6番1(地番)
- 交通:東京メトロ有楽町線「麹町」駅より徒歩3分
- 東京メトロ半蔵門線「半蔵門」駅より徒歩4分
- JR中央線快速・中央総武線各駅停車「四ツ谷」駅より徒歩11分
- 東京メトロ南北線・丸ノ内線「四ツ谷」駅(1番出口)より徒歩13分
- 総戸数:85戸
- 間取り:1K~3LDK+S(納戸)
- 占有面積:31.44m2~163.12m2
- 販売予定:2022年2月上旬販売開始予定
- 入居予定:2023年7月下旬
✔︎テラス
- 所在地:東京都千代田区麹町3丁目6番1(地番)
- 交通:東京メトロ有楽町線「麹町」駅より徒歩3分
- 東京メトロ半蔵門線「半蔵門」駅より徒歩5分
- JR中央線快速・中央総武線各駅停車「四ツ谷」駅より徒歩11分
- 東京メトロ南北線・丸ノ内線「四ツ谷」駅(1番出口)より徒歩13分
- 総戸数:35戸(募集対象外住戸3戸含む)
- 間取り:1LDK・2LDK
- 占有面積:33.72m2~57.44m2
- 販売予定:2022年2月上旬販売開始予定
- 入居予定:2023年1月中旬
利便性の高い立地
ザ・東京の中心!麹町駅(徒歩3分)と半蔵門駅(徒歩5分)周辺はいわゆるオフィス街なのですが、徒歩11分の距離に四ツ谷があるので商業施設(アトレ四谷やコモレ四谷など)にも気軽にアクセスできて便利です。
他の物件では交通利便性の指標として、マンションからオフィス集積地である、東京・品川・渋谷・新宿駅まで30分以内で到着できるか調べるのですが、ここでは蛇足ですね。
この立地と駅近で東京メトロ有楽町線・半蔵門線・JRと多路線利用ができるのは素晴らしく、利便性に関しては言うまでもなく抜群です。
また都心ながら緑も多く、皇居ランを楽しめる立地は羨ましい限りです。
麹町のアドレス資産価値と番町アドレスとの比較
そもそも千代田区といえば東京23区の中で一番資産価値の高い区となっています。
一説では東京の不動産の価値は皇居からの距離で決まるとも言われていますから、皇居の周りをぐるっと囲む千代田区の価値は明らかですね(ちなみに「賃料」は東京駅からの距離で決まると言われています)。
その中でも一際飛び抜けたアドレス価値とステイタスを誇るのは「番町アドレス」となっています。
番町エリアと呼ばれる千代田区一番町〜六番町は、麹町の北側に隣接して広がっていますが、超がつくほどの最上格高級アドレスであり、私のような庶民が「家は3A(麻布・青山・赤坂)よ〜」なんて言っていたら鼻で笑われてしまいそうです…汗
日本で最も国の中枢に近い高級住宅街ともいわれており、昔から政財界・文化界の要人が住んでいた歴史ある地でもあります。以前マンションマーケットが発表した「千代田区の中古マンション価格相場」でもランキング上位は「番町」アドレスが独占していましたね。
本マンションの「麹町」アドレスは、この番町エリアの南側に位置しており、同じ千代田区でもあってもいわゆる「下町」的なアドレスで不動産価格も抑えられている秋葉原・末広町・淡路町エリア等とは一線を画しています。
下の地図で赤の線で囲まれているエリアが千代田区麹町です。皇居と四ツ谷(迎賓館赤坂離宮近くまで)の間に渡るアドレスを見ればいかに価値が高い土地かは一目瞭然です。
周辺マンション(中古・新築)との比較
まだ正式な価格発表はされていないものの予定価格では坪単価600万後半〜ボリュームゾーンで坪750万程度〜と高額になりそうですから、周辺中古マンションの相場感を掴みながら比較したいところです。
以下番町アドレスも含めて代表的な周辺マンションを見ていきます(執筆時点で売り出し物件がない物件は単価等省略しております)。
- パークコート一番町(2018年築)
- ブリリア一番町(2019年築)
- 15階 2LDK 東向 117.79平米 3億6000万円(坪単価1010万・平米あたり管理費 605円)
- ブランズ ザ・ハウス一番町(2016年築)
- 4階 2LDK 北向 111.83平米 2億9800万円(坪単価881万・平米あたり管理費 521円)
- 二番町パークフォレスト(2004年築)
- ザ・パークハウスグラン千鳥ヶ淵(2015年築)
- パークコート三番町ヒルトップレジデンス(2017年築)
- 2階 3LDK 南東向 101.19平米 2億8000万円(坪単価915万)
- ザ・パークハウスグラン三番町(2014年築)
- 10階 2LDK 南西向 89.82平米 3億円(坪単価1104万・平米あたり管理費 369円)
- ザ・パークハウス五番町(2018年築)
- プレミスト六番町(2017年築)
- 7階 1LDK 南東向 60.06平米 1億3800万円(坪単価760万・平米あたり管理費 622円)
- 麹町パークハウス(2011年築)
- 19階 2LDK 南東向 90.73平米 2億2500万円(坪単価820万)
- ザ・パークハウス千代田麹町(2017年築)
- THE 千代田麹町 TOWER(2019年築)(平米あたり管理費 596円)
- 5階 1LDK 西向 41.08平米 8480万円(坪単価682万)
- 9階 2LDK 西向 60.33平米 1億6980万円(坪単価930万)
- プレミスト麹町(2015年築)(平米あたり管理費 355円)
- 8階 2LDK 南向 54.03平米 9800万円(坪単価600万)
- 14階 2LDK 北東向 70.08平米 1億2800万円(坪単価604万)
立地が立地なので今回の値付けに特に違和感は感じませんが、それであれば周辺中古の方をという方も多いでしょうか。
眺望と間取りを妥協できるなら…という限定付きですが、低層階は坪600万円台後半のお部屋もありそうなので一定の需要を見込んでいるでしょう。
千代田区の充実した子育て支援制度と教育環境
ビジネス街のイメージが強く、子育ての街のイメージが全く無い千代田区ですが、実は日本一子育てしやすい街だと思うのです!
その理由は…
・待機児童数は東京23区で最下位となり、待機児童はほぼいません。確実に保育園に入れる区だと思って良いでしょう。
・子どもの医療費は高校3年生まで無料(他の区は通常中学3年生まで無料)
・子供・児童手当などの支援金も手厚い:例1)国から支給される児童手当とは別に、区独自で所得制限の無い手当として月5000円が16〜18歳の子どもを持つ家庭に支給される。例2)国からの出産一時金に4万5000円上乗せして支給される。
・公立の名門校がそろい踏み(全て公立コースの番町小学校・麹町中学校・日比谷高校・九段中高から東大へ進むというエリートコースあり)でお金をかけずに良い教育が受けられる
少し前にプレジデントウーマンで「千代田区に住めば"無料"で東大合格も可能」という衝撃?!の記事が発表されましたが本当にその通りだと思います。
president.jp
ちなみに、本マンションからも近い千代田区六番町には私立女子中学御三家の一角を形成する双葉中学・小学校もあります。そのお隣の千代田区四番町には同じく私立中学女子御三家の一角、女子学院が所在しています。
デザイン性の高い外観
特にレジデンスの外観はレンガをモチーフにしたもので、ベランダのデザインも個性的です。
好き嫌いが分かれそうではありますが、周辺のレンガ調の街並みに上手く調和を図っているところが個人的には好印象でした。
テラスのほうは白くスッキリ清潔感のあるデザインです。あまり重厚感はない気がします。
眺望面では囲まれ感の強い住戸が多数
周辺を歩いてみるとわかりますが、レジデンス・テラスとも囲まれ感の強い立地にはなります。
したがって眺望を求める層には厳しくなります。窓を開けて青空を臨む、という訳には行かず、他のマンションやビルの壁を臨む住戸が多くなります。
数少ない眺望の抜けが期待できる住戸としては、
- レジデンスの南東向き(接道していない側)でかつ中層階
- テラスの北東〜東向きで区立麹町小学校・麹町学園女子の校庭を望む向き
となりそうです。
眺望面もそうですが採光面もどうでしょうか。モデルルームには通常住戸への自然光の入り方の資料が置いてあるので、階数と方角によってはキチンと見せてもらって確認した方が良いかもしれません。
共用施設や設備仕様について
テラスは35戸と小規模なこともあり、共用施設はありません。
しかし全住戸にトランクルームと各階に戸別の宅配ボックスが設置されています。
全住戸トランクルームはコンパクト住戸が中心となるテラスには嬉しいですね。ゴルフバックの行き先はトランクルームが一番良いんですよね…!
宅配ボックスなんてなくても内廊下設計であれば気軽に置き配できるけど…と思いましたが、
マンションインターホンとスマートフォンとの専用アプリケーションによる連携にて開錠を可能とし、不在時の配達を実現。宅配ボックスの容量に合わせて荷物が格納可能です。
と公式HPにあるように、不在時でもスマホで解錠できるのはそこそこ便利なのかなと(大規模内廊下マンションだと、自分が不在でも誰かが解錠してくれたときに宅配屋さんが自分の玄関前にも一緒に置き配してくれるので必須ではないものの)、最新の新築マンションらしいですね。
一方レジデンスのほうは、以下のような「コミュニティラウンジ」が設けられています。リモートワークスペースとしても一役かってくれそうです。
間取りは◎とはいかないものの…
戸別住戸の間取りに関しては、すごく悪いわけでも良いわけでもないという印象でした。
どちらかといえば、気になるのは前項で書いた囲まれ感のほうです。
しかしレジデンス・テラスともに、柱がガッツリお部屋の中に食い込んでいる住戸が多いですので、それに伴い窓側の梁の下がり天井が大変心配です。
窓側の高さが1950mm程度、戸堺壁側には1900mm程度の梁と、昨今のトレンドからすると下がりはかなりキツイです。
お部屋の真ん中に1900mm〜のギロチン天井が走る住戸もありますので圧迫感に注意!
ここはモデルルームで要チェックの項目となりますが、物件エントリー後に3Dモデルルームもみれますので、まずはそちらで確認されると良いかもしれません!
いくら立地が良くとも一部の目の肥えた方には、ここがダメで他を検討する方もいるでしょう。
テラスもレジデンスも長らく腰を据えて暮らしたい人向けの分譲というより、ある程度賃貸需要や住み替えも念頭に入れたチョイスをする人向けの住宅かなという印象でした。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました!
今後ともうさぎをよろしくお願いしますm(_ _)m