今日はオペラシティのある初台駅から徒歩2分の「パークホームズ初台 ザ・レジデンス」について考察していきたいと思います。
概要と当マンションの特徴
まず概要から
所在地:東京都渋谷区初台1丁目48-1他(地番)
交通:京王電鉄京王線「初台」駅 徒歩2分
総戸数:115戸(一般販売対象住戸65戸、他に事務所1戸あり)
階数:鉄筋コンクリート造地上18階
用途地域:商業地域
入居開始:2022年12月上旬入居予定
販売スケジュール:2021年7月下旬販売予定
売主:三井不動産レジデンシャル株式会社
施工:西松建設株式会社
この物件の特徴は、やはり新宿至近(しかもそれなりに利便性と知名度がある初台立地)で徒歩2分という利便性だと感じます。西新宿の再開発とアジアヘッドクオーター構想も進行中ですし、駅近 x 再開発 ということで資産価値は落ちにくいのではないでしょうか。販売予定価格を見てもお手頃感があります。
ターゲット層としては、低層住宅地だと利便性がないのが嫌だけど、タワマンは戸数が多すぎて騒がしすぎるし将来的な修繕費の問題もありそうでそこまで乗り気になれないなあという層に合っているのでは、と感じました。こちらは18階建ての板マンですが、南向き中心かつ眺望を遮る物がほとんどなく視界良好(目の前は第一種住居地域)のため、日当たりだけでなくそれなりの眺望も欲しいという欲張りさん(これは私...)にもうけると思います。
逆に一番のデメリットはマンションのすぐ裏を走る甲州街道と首都高からの騒音と排気ガスですね。デベロッパーとしてはマンション前方の初台緑道を住環境良好として押していますが、このデメリットを受け入れられるか否かで物件の評価が完全に別れるでしょう。
家族でお住まいの方は、行灯部屋を受け入れられるかも重要なポイントになってきます。
「パークホームズ初台 ザ・レジデンス」の立地は?
マンションの資産価値を維持するためには一番重要な要素である立地条件についてです。
初台のアドレスは「渋谷区」ですが、新宿駅のほうにアクセスしやすい立地です。「渋谷区」も「港区」に続き、東京23区では2番目に資産価値の高い地域となりますが、渋谷区の中では初台・笹塚などはお安めの立地となっています。
交通利便性
京王電鉄京王線「初台」駅徒歩2分
ここがこのマンション最大のウリだと思います!
駅の出口まで2分で、実際ホームまで行くのにかかる時間も4分程度で大変優秀ですね。駅出口まではすぐでも、ホームまで地下を歩く距離がかなり長くて実際には駅徒歩10分とかの物件も西新宿あたりにはたくさんありますので。新宿までも徒歩15分でお散歩がてらいける距離で、買い物に困ることはなさそうです。
ちなみにですが、バス停も徒歩3分のところにあり、ここから渋谷や代々木公園までもバスですぐ行けるというのはポイント高いです。渋谷区のコミュニティバスである「ハチ公バス」の停留所も徒歩1分と近く、こちらからも乗車料片道100円(都営バスは200円)で渋谷や代々木公園まで行くことができます。個人的にコミュニティバス大好き人間なので、高ポイントとなります。
通勤アクセス
東京では一般的に、東京駅からの円周距離で賃料相場が決まるとされています。30分以内でいける距離がよいとされています。
ここではオフィス集積地である東京駅・品川駅・新宿駅・渋谷駅へ、マンションエントランスより30分以内でいけるか調べてみました。
- 東京駅:車約20分、電車で27分(京王新線→丸の内線もしくは中央線:乗り換え一回)
- 品川駅:車約25分、電車で約38分(京王新線→山手線:乗り換え一回)
- 新宿駅:京王新線で5分、徒歩15分
- 渋谷駅:電車で20分(京王新線→山手線:乗り換え一回)、都営バス約23分
唯一品川駅は30分を超えてしまいますが、その他では30分以内をクリアです。しかし京王新線というマイナー路線ですので、新宿以外はどこへ行くにも乗り換えが必要になりそうです。新宿をメインで使いこなし、かつ乗り換えが苦にならない方向けといえそうです。
新宿にもオフィスの集積がありますから賃貸需要には困らなそうではありますので、ギリギリの合格点な気がします。
もともと何があった土地なのか?
こちらは元々この地に建っていた藤和初台コープ(14階建て・63戸)という分譲マンションの建て替え案件になります。マンションの建て替えができるということは、立地に価値がある物件という証拠ですので、そこは一つ安心材料になりますね。
逆に元々の地権者さんが多いので、115戸のうち、一般販売対象住戸が65戸となっています。残りの50戸は地権者住戸となります。
街の魅力と住みやすさ(スーパー・飲食店・公園など)
最寄のスーパーは
- 成城石井オペラシティ点(徒歩3分)
- マイばすけっと初台駅西店(徒歩5分)
です。どちらも小中規模なので、大型のスーパーが近くにないのが残念ですが、今はネットスーパーなども充実していますので、そこまで困らないでしょう。少し高級路線の成城石井と、日常使いできるマイばすけっとが両方あるのはポイント高いです。
コンビニも隣のビルに入っているローソンをはじめ、セブンイレブンなどは周辺に多数充実しています。
公園は、
- 新宿区立新宿中央公園(徒歩12分)
- 代々木公園(徒歩17分、バスで約15分)
があり、大きく魅力的なこの2つの公園を日常使いできるのは贅沢です。特に新宿中央公園は最近かなり整備されて、公園内にスタバもオープンして、大変快適になりました。個人的にはかなりお気に入りの公園です。あと少し足を伸ばせば新宿御苑にも行けます、癒されますね〜。
周辺の子供を遊ばせられそうな公園スペースは、徒歩3分の渋谷区初台一丁目自動遊園地くらいでしょうか。2024年?に緑道が再整備オープンすれば、緑道となりそうです。
子育て・学区・教育環境・医療環境
学区は以下です。
- 「幡代(はたしろ)小学校」(徒歩5分)
- 「代々木中学校」(徒歩15分)
周辺にインターナショナルスクールはあまり見当たりませんが、代々木・渋谷まで足を伸ばせば「代々木インターナショナルスクール」があります。幼稚園から通わせたいという共働き家庭には少し不便な立地となります。自分でバスに乗っていける年齢になれば良いのですが、それまでは家の近くにないと親御さんも大変ですからね。
大きな病院としては、
がありますので、いざとなればタクシーを拾ってすぐという距離感は安心感があります。
周辺の再開発計画について
こちらについては公式HPで手厚く説明されていますが、西新宿の街一帯エリアが、アジアヘッドクオーター特区として再開発進行中となります。西新宿のエリアはもう既に長年の再開発によりだいぶ綺麗になっていますので、港区の泉岳寺駅や田町駅周辺の再開発ほどの目新しさはないかもしれないですが、住みやすく活気のあるエリアであり続けることはほぼ間違いないでしょうね。
マンションの建物デザイン・敷地計画
マンションのデザインや敷地計画については、特に特別さを感じる箇所はなかったように思います。もちろん第一種住居地に面した南向き中心の設計は魅力ですし、加えて吹き抜けのエントランスは格好いいなとは思いました。
騒音問題もありますので内廊下設計なのは嬉しいですが、各階ゴミ置き場はなさそうです。
やはりこのマンションの(駅近の次の)ウリは、マンション前の緑道のようですね。
今はホームレスが多いとか、蚊がうっとうしいとか、正直言ってあまり整備されていない印象の方が強い緑道ですが、今後新宿区が力を入れて整備・発展をさせていく計画のようですから期待ができるでしょう。
笹塚・幡ヶ谷・初台を繋ぐこの緑道が綺麗に整備されるようですから、こちらでジョギングをしたり、リビングから緑を眺めたり、子どもを遊ばせたりと、生活満足度が上がりそうな予感がしますね。完成は2024年を予定しているようです。
タワマンのような共用施設はなし
エントランスを入ってラウンジスペースはありますが、これと言って供用施設はありません。
間取り・眺望・騒音
基本的に全ての住戸が南東向きとなります。Aタイプだけは南西向ですが、こちら側に高速道路と甲州街道がありますので、一番騒音が気になると思いますから要注意ではあります。
板マンですから、リビングインの住戸が多いです。バルコニー側は綺麗にアウトフレーム化されている点はすごく良いのですが、中住戸については開口部が少なめなのが気になります。
洋室1、2と2部屋も行灯部屋で採光がとれないが残念です。南向きを増やすために仕方なかったのでしょうが、やはりワイドスパンにして欲しかったですね。
角住戸の方はもちろん開口部が各部屋にありますが、そうするために廊下の消化面積が大きくなっているのが気になる点でした。
また角住戸は全体的に、整形のお部屋が少ないですね。整形でないと、実際家具をおいたときの使い勝手が悪いので、畳数よりも有効面積が少ないのが不便な点でしょう。
特に上のBタイプのお部屋だと洋室1は6.3畳とありますが、浴室にえぐられていて歩くだけのスペースが多いので、実際は5畳程度の実感しかないのではないでしょうか。
とは言え価格の納得感がある物件ですので、トータルの平米数だけでなく各部屋の畳数・サイズを考慮して、足りない場合はワンサイズ広めの物を購入するか、もしくは設計変更すれば良いだけな気もします。
天井高は一番高い部分で2.6mのようですが、サッシ高と下がり天井についてはモデルルーム見学で確認してきます!
設備仕様・グレードについて
こちらもモデルルーム見学で確認してきます!
一応リビングには天カセエアコンがついているようです。また最上階にある5戸限定でトランクルームの設置があるようです。
マンション構造・災害対策
こちらもモデルルーム見学で確認してきます!
ハザードマップ
地盤の種類
東京都市整備局の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、初台一丁目の地盤の種類は、「台地2」となります。
台地というのは一般的に液状化の危険性もありますから、安定した地盤と言えそうです。
www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp
地震による揺れやすさ
渋谷区の揺れやすさマップによると、このマンションが建つ地域は、東京湾北部首都直下地震(マグニチュード7.3)が発生した場合、震度6度強の可能性がある地域に分類されております。
渋谷区地震防災マップによると、建物倒壊危険度は「レベル4」(1〜7段階中)となっており、地域の中で7%以上〜10%未満の建物の倒壊が予想されています。揺れへの備えはしっかりしておいた方が良さそうです。
ただし、甲州街道などの大きい道路も整備され防火地域となっていることから、東京都都市整備局によると、火災危険度や災害時活動困難度は低くなっています。
液状化の危険性
渋谷区には液状化マップはありませんでした。初台は地盤の種類が台地ですのでまず心配ないでしょう。
水害(洪水・高潮)
渋谷区洪水ハザードマップに該当はありませんでした。浸水の心配もひとまず無さそうです。
土砂災害警戒区域
イエローゾーンやレッドゾーンへの該当はありません。土砂災害の心配も無さそうです。
価格
予定価格は以下のようになります。
- H Type 2LDK 54.08m2 (約16.35坪) 7階 7,400万円台〜17階 8,100万円台
- D Type 3LDK 65.29m2(約17.75坪) 3階 8,900万円台〜17階 10,200万円台
- B Type 3LDK 74.45m2(約22.52坪) 3階 9,900万円台〜14階 11,200万円台
- M Type 3LDK 82.36m2(約24.91坪) 18階 16,000万円台
- J Type 3LDK 135.29m2 (約40.92坪) 18階 25,000万円台
公式HPより抜粋
総評まとめ〜資産価値と住みやすさについての考察
この物件の特徴は、やはり新宿至近(しかもそれなりに利便性と知名度がある初台立地)で徒歩2分という利便性にあります。西新宿の再開発とアジアヘッドクオーター特区も進行中ですし、駅近 x 再開発 ということで資産価値は落ちにくいのではないでしょうか。販売予定価格を見てもお手頃感がありますので、残債割れという懸念が少ないのでは。
板マンですが、低層住宅のような上品な落ち着きと、タワマンのような抜けた眺望・日当たりの両方が手に入る住戸が多くバランスが良いと感じます。
逆に一番のデメリットはマンションのすぐ裏を走る甲州街道と首都高からの騒音と排気ガスです。デベロッパーとしてはマンション前方の初台緑道(とその再整備後の魅力)を住環境良好として押していますが、このデメリットを受け入れられるか否かでしょう。
加えてワイドスパン設計でないことから、部屋数が多くなればなるほど、採光の取りづらい行灯部屋が多くなるのも、子育て世代にとっては看過できないデメリットとなりそうです。
私は、、、バルコニーで微風に吹かれるのがが好きな人間なので、こちらの物件はパスしました!また、将来子どもも欲しいなと思っているので、、騒音・環境問題も気になってしまいました。。魅力的な物件ですし、資産価値の維持力・賃貸需要も十分あると思いますので、本当に個人的な意見となります。